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勉強法だけでなく解法も学べる! 書評:島田浩史『大学入試「英語4技能」試験を一発でクリアする最強の勉強法』

島田浩史『大学入試「英語4技能」試験を一発でクリアする最強の勉強法』をレビューしていきます。 

大学入試 「英語4技能」試験を一発でクリアする 最強の勉強法

大学入試 「英語4技能」試験を一発でクリアする 最強の勉強法

 


結論

この本は、英語の勉強法と解法のどちらも知りたい人におすすめできる本です。


良いところ

この本の良いところは以下の点です。

  1. 単語の覚え方についてかなりのページ数が割かれている。例えば、単語帳を買ったら、まず全単語にアクセント記号を打つように指示があるなど、重要で細かい指示もされている。
     
  2. 英文法に関して。他の本では英文法の勉強法のみしか述べられていないのに対し、この本では正誤問題や成女問題など問題タイプ別の攻略法も記されている。つまり、勉強法の本であるだけでなく、解き方の本でもある。
     
  3. 語り口が柔らかい。このような文体なら読みやすいと感じる生徒もいるだろう。

 

惜しいところ

  1. 精読に関する内容が全く書かれていない。長文問題を解く上で重要なスキルのはずであるが。
  2. 単語帳はいつでも他のものに乗り換えて良い、というあまり聞かない主張がなされている。浪人生ならともかく、時間との戦いが深刻な現役生にあっては、夏以降英単語の暗記にかけられる時間はかなり限られる。そのような人には単語はいつでも新しいものに乗り換えて良いよとは言えない。
  3. あるタイプの教え方をする先生が批判されているが、その批判の根拠をうまく理解できない。例えば、不定詞を目的語に取らず、動名詞を取る動詞を覚える際に、メガフェップスという覚え方を勧める講師は無視しろ、と著者は言っている。その根拠として、considerやdeny, resist, riskが抜けているからだということが挙げられている。つまり完璧ではないから不要であるというわけだ。では彼が代替案として提案しているのは何か。それは動名詞を目的語としてとる主な動詞をまとめたリストを繰り返し見る、というものである。しかし、この勉強法で彼の言う完璧な知識は得られるのか。私にはとてもそうには思えない。実際に筆者も

このように何度か繰り返して見ていれば、問題で出てきても、「あっ、たぶんこの動詞は不定詞をとる動詞だったよな」ぐらいの判断はできるようになり、困らなくなるはずです

と、曖昧な知識しか身につかないことを認めている。

むしろ、動名詞を目的語にとる動詞の暗記するとっかかりとしてメガフェップスはかなり使えるのではないか。これを基準にして新しいのが出てきたら、記憶のリストの中に加えていけば良い。


再び結論

ということでこの本は、勉強法以外にも英語の問題に関する解法が載っていることが最大の長所だと思われます。一方で、ここに書いてある内容の中で、私としては全ての生徒にはおすすめできない手法もあります。自分の状況を考えた上で、採用するものを選ぶのが良いと思われます。

大学入試 「英語4技能」試験を一発でクリアする 最強の勉強法

大学入試 「英語4技能」試験を一発でクリアする 最強の勉強法