Cheeseburger

英語の個別指導講師が経験したこと、考えたこと

【論文メモ17】On The Psychical Mechanism of Hysterical Phenomena (Freud, 1893)

フロイトの論文を細かく読んでいくことにしました。読んだら感想書きます。 これは論文と言うよりもむしろ講義のようですが、まあよしとします。 ここで紹介されている症例はだいたいすべて聞いたことがある症例であった。おそらく『ヒステリー研究』のなか…

【論文メモ16】Charcot (Freud, 1893)

フロイトの論文を細かく読んでいくことにしました。読んだら感想書きます。 シャルコーとフロイトの関係についてはよく知らなかったが、この論文を読む限りでは彼がシャルコーのことを非常に敬愛していたことがわかる。というか、シャルコーは偉大な学者であ…

成績を見て、生徒を見ず: 受験指導と匿名性

カンギレムの論文を読んでいて思ったことがあるので、まとめる。 カンギレムは医学に関して論じた論文の中で概ね次のような趣旨のことを言っている: 医者が扱うのは患者という個人である。どのような治療法が有害であるか、もしくは益するのかは患者によって…

前期教養の女子学生を少数のクラスにまとめる案について読んだ感想

travelingresearcher.com クラスが大学生活のQOLを左右することを確認するために述べられているのは男女比とは異なる要因である。つまり、QOLに男女比以外のものも影響することを認めているにもかかわらず、QOLが低いことの原因として男女比のみが考慮されて…

【論文メモ15】スキナーの社会思想とテクノクラシーの関係、そして双方に対するアメリカ社会の反応

B. F. Skinner and technology's nation: Technocracy, social engineering, and the good life in 20th-century America https://t.co/pBwpm8VKqN スキナーの思想とテクノクラシーの関係を論じようとした論文— Cheeseburger (@Cheeseb90928688) 2020年7月22…

【論文メモ14】思考実験に対する直観が学者間で異なっていたらどうすればいいのか。

Are the folk historicists about moral responsibility? https://t.co/wLadwCpgi8 思考実験に対する直感が哲学者の間で違っていたので、じゃあ一般の人たちの直感を聞いてみた、という論文。— Cheeseburger (@Cheeseb90928688) 2020年7月17日 責任の帰属に…

【論文メモ13】精神分析以前1890年代から1910年代にかけて流行った精神療法の話

https://t.co/MH3n8DF8vgThe “Chicago School of Psychology” and Hypnotic Magazine精神分析・行動療法以前、1890年代から1910年代にかけて民間で流行った精神療法に関する歴史研究— Cheeseburger (@Cheeseb90928688) 2020年7月15日 いわゆるエクスターナル…

【論文メモ12】自閉症に関する新たな説明の提案

Semantic feature dissociation: A new hypothesis concerning autism https://t.co/JMM3kT7uJm 自閉症のある症状について新しい「説明」を提案した論文— Cheeseburger (@Cheeseb90928688) 2020年7月13日 自閉症の症状を統一的に説明できる理論がないことか…

【論文メモ11】聾の子どもたちに関する心理学研究の歴史

Planes of Phenomenological Experience: The Psychology of Deafness as an Early Example of American Gestalt Psycholog… https://t.co/vfJro2yZj6 1930年代のアメリカでゲシュタルト心理学者によってどのように聾の子どもたちに関する心理学的研究が行わ…

【論文メモ10】精神障害の新しい診断方法を提案する論文

Diagnosis pressure and false positives: Toward a non-reductionist, polytomic approach of child mental problems https://t.co/kp0tnS1o3c 精神障害の診断方法に新しいものを提案した論文— Cheeseburger (@Cheeseb90928688) 2020年7月8日 それぞれのセ…

【論文メモ9】14世紀に徳はどのようにして定量化されたか。

Quantification of Virtue in Late Medieval Europe https://t.co/MLMVfiEdvS 14世紀に「徳」がどう定量化されたかに関する研究。測定されたではなくて、定量化された、というのがポイント。— Cheeseburger (@Cheeseb90928688) 2020年7月6日 どう測定された…

【論文メモ8】共感とは何か。「あ、自分はいま共感している」と思っている時って、実はあまり共感してないんじゃない?

Insights from the inside of empathy: Investigating the experiential dimension of empathy through introspection https://t.co/PpFd28QWW3 共感(empathy)について内観によって細かく探求しようとした研究。もう少し方法を詳しく書かないといけない気…

【論文メモ7】「お前は確証バイアスに陥っている」という批判それ自体が確証バイアスに陥っていた例。

The Case for Douglas Merritte: Should We Bury What Is Alive and Well? https://t.co/jNUazEgueq アルバート坊やは誰なのかに関する論争の一部。DigdonやHarrisによって散々に批判された研究者たちが批判に応えている。— Cheeseburger (@Cheeseb90928688)…

【論文メモ6】自分はある集団の一員であるという感覚がどう生まれるのか。

Being one of us. Group identification, joint actions, and collective intentionality https://t.co/o3iNRDq9Zr 自分はある集団の一員であるという感覚がどう生まれるのかに関する論文。大変面白かった。— Cheeseburger (@Cheeseb90928688) 2020年7月1日 …

【読書メモ 英語3】フロイト 『精神分析入門』を読んだ。

フロイトの『精神分析入門』を読んだ。英語で読んだ。 夢と錯誤行為に関しては十分な入門になっていると思う。しかし、神経症理論と治療法に関しては体系的にはわからなかったように思う。とはいえ、いくつかの重要なポイントは見えた気がする。それらがどの…

【論文メモ5】「アルバート坊や」は誰なのかをめぐる論争がどのようにはじまり、どのように終息したのか。

Journals, Referees, and Gatekeepers in the Dispute Over Little Albert, 2009–2014https://t.co/Dho5Ghd4NOアルバート坊やは誰なのかをめぐる論争が2009から2014の間でどのように始まり、どのように収束したのかをわかりやすく説明している。— Cheeseburg…

【論文メモ4】「自己欺瞞」とは何か

Self-deception as omission https://t.co/eg21q4MhQd 自己欺瞞とは何かについての論文。十分条件を提示したと主張している。この論文で主張されている状況はありえると思うが、それが自己欺瞞なのかどうか私はよくわからない。たぶん、このテーマに関する論…

【論文メモ3】「だまそうと意図する」と「意図的にだます」の違い

Intending to deceive versus deceiving intentionally in indifferent lies https://t.co/OOq0taPgsb 「だまそうとする」と「意図的にだます」を人は区別しているように見えることをデータで示した論文。しかし、両者の違いが具体的には扱われていない。— C…

【論文メモ2】「アルバート坊や」は誰なのかをめぐる歴史研究への批判

https://t.co/Rng9E0BDur「アルバート坊や」を特定しようとする歴史研究に関して、確証バイアスと推論エラーの観点から批判し、その対策を提言した論文。確証バイアスは対策するのが本当に難しい。推論エラーの件はあまり納得できなかった。アブダクションの…

大学受験個別指導の方法と人生の生き方

多くの大学受験指導 受験指導を通じて、「他者と同じ人生を生きろ」と教えている気がする。 人生が無意味になる瞬間に立ち会った。 理想的な受験指導と講師の不安 多くの大学受験指導 多くの大学受験個別指導は以下のような形で行われる。 いわゆる勝ちパタ…

反論練習4 メガフェップスを擁護する

メガフェップスとは何か 批判① メガフェップスでは動名詞のイメージを教えることはできない 反論:動名詞にそもそもイメージなんてあるのか 関正夫が主張する動名詞のイメージには矛盾するものが含まれている 関正夫が主張するイメージは本当に使えるのか 動…

【英文解釈の練習】「SV副詞O」 の見抜き方【練習問題付き】

解説 SVOという語順が崩れる時 この特殊な語順の見抜き方 特に頻繁に出会うパターン 動詞がどのような前置詞と一緒に使われやすいのかをしっかり覚えること 練習問題 解説 SVOという語順が崩れる時 英語を初めて習った時、ほぼ誰もが英語の語順は 「〜が、..…

【英文解釈の練習】倒置 14

問題 解説 倒置のパターン6 今回の下線部を見てみる 解答 倒置を極めるための記事 問題 下線部を和訳しなさい。 scabious=マツムシソウ(scabiesという皮膚の病気を想起させる名前) thistle=アザミ There are, unfortunately, some beautiful flowers for w…

【英文解釈の練習】「OSV」 2

問題 解説 OSVの見抜き方 今回の下線部を見てみる その他のポイント 解答 問題 次の英文の下線部を和訳しなさい。なお、この文章は猫について書かれた随筆からの引用である。ここで筆者は隣人の飼っている猫について書いている。その猫は黄色い目をしたオス…

【英文解釈の練習】「OSV」 【練習問題付き】

解説 SVOがOSVに この特殊な語順の見抜き方 訳し方 練習問題 解説 SVOがOSVに 英語を初めて習った時、ほぼ誰もが英語の語順は 「〜が、...する、○○を」 の語順だと教わったと思います。 しかし、実際の英文を見ていると、その語順になっていないものによく出…

【帰国子女に英語の授業をする時のヒント】 「感覚」で英語を理解している生徒に対する個別指導

どのような生徒が「感覚」で解きがちなのか。 「感覚」で解く生徒に対する授業の注意点 正しい感覚なのかを確かめる 文法に開かれているかを確かめる 文法に開かれていない場合 分野によって本人の反応は異なることがあるので注意する 最近、感覚で英文法の…

【中学生・高校生におすすめの本】人生について考えるための本、5冊【何を読めばいいのかわからない、というあなたへ】

このシリーズをはじめようと思ったきっかけ 人生について考えるための本をなぜおすすめしようと思ったか 人生について考えるための本 1.『異邦人』 2.『自分の中に毒を持て』 3.『ほんまにオレはアホやろか』 4.『月と六ペンス』 5.『大学生になるきみへー知…

【英文解釈】助動詞の過去形を見たら仮定法の可能性を考えよう【練習問題付き!】

if のない仮定法に気をつけよう if のない仮定法って何? 助動詞の過去形に気をつけよう 「助動詞の過去形+原形」を見たら 「助動詞の過去形+have+過去分詞」を見たら ifのない仮定法だと判断したら、こう考えよう。 練習問題 if のない仮定法に気をつけ…

【読書メモ 独語2】フロイト 『制止、症状、不安』を読んだ。

フロイトの手による『制止、症状、不安』を読んだ。独語で読んだ今年二冊目の本。 いままで読んだフロイトの本のなかで一番理解が難しかった。その理由は、①多分彼の性に関する三論文を読んでいないから、②この本で彼が何を目的として書いているのかが見えづ…

個別指導講師は受験テクニックをどう扱うべきか

ある会話 受験テクニックは脱文脈化されている 例:要約問題における「対比を見抜け」というテクニック あるテクニックがその受験生にとって使えるものであるのかを検討するのが個別指導講師の役割 それにもかかわらずテクニックを生徒に押し付けようとする…